「祝い肴に新年の祈り」

12/22−1/4   冬至(とうじ)

12/31-1/4  第66候「雪下出麦」
(ゆきわたりてむぎのびる)


「冬至」の末候、
12/31から1/4までが第66候「雪下出麦」。
「ゆきわたりてむぎのびる」と読み、
降り積もった雪の下で、
秋に種を蒔いた麦の芽が
顔を出す頃を表します。
麦は種まきから収穫までに
年をまたぐことから
「年越草」とも呼ばれるそうです。

大晦日の夜になると
テレビでは紅白歌合戦が流れ、
台所ではおせち料理の支度。。。
といった光景は、
現在あまり見られなくなってしまいましたが、
おせち料理をお正月にいただくという風習は
変わらず受け継がれています。

おせち料理の中でも、
祝い肴三種(黒豆、数の子、田作り)の一つ、
黒豆は
艶のあるふくよかな姿に
縁起を担ぐ食材として
お正月には欠かせません。

黒い色は厄除けを意味し、
ふっくらした丸い形は長寿、
そして「まめ」に働き、
健康に暮らせるようにという
願いが込められています。

黒豆は
揃える材料も少ないので
今年は手作りしてみてはいかがでしょうか。
家族の健康や幸せを祈り、
丁寧に作られたものの
美味しさは格別です。

さあ、除夜の鐘が鳴り響き始め、
いよいよ新しい年の
幕開けとなりました。

次節は小寒。
新年の華やかな行事が続きます。


文 / Kyoko O.
スタイリング・写真 / Aiko F.