「穀雨（こくう）」

あらゆる穀物に潤いを与え、
五穀豊穣をもたらす、
春の雨が降るころをあらわします。

立春から始まった
春の節気も最後となり、
夏の陽気が顔を出し始める季節です。

空には鯉のぼりが
悠々と泳ぐ姿を
目にすることが多くなる時期。
五月五日の
端午の節句に
欠かせない行事食といえば柏餅。

柏の葉は、
新芽が出るまで
落葉しない事から、
家系が途絶えないことをあらわし、
子孫繁栄を象徴する、
縁起物として
親しまれてきました。

上新粉餅に
つぶあんや味噌餡をはさんで
柏の葉で包んだだけの
シンプルな和菓子の柏餅。

いつもより長いゴールデンウィークに
蒸し器を使った伝統的な
柏餅作りに
挑戦してみてはいかがでしょうか。

また、今年は2019年5月1日より
年号が平成から令和へ
移り変わります。

令和という元号には
「人々が美しく心を寄せ合う中で、
文化が生まれ育つ」
という意味が
込められているそうです。

時代は変わっても
古くから伝わる暦や慣習を
大切に次の世代に
伝えていきたいものですね。

文・写真・スタイリング/Kyoko.O